ムーンチャイルド
サンチャイルド
スターチャイルド
シークレットガーデン(番外編)
迷宮の神
魔女転生
ダウザー
カサンドラの予言
ロジャーから一言。 世界中うろつく間には、長くいた町もあれば、ほんの数時間のチョイ見物だったとこもある。何度も訪れたとこもあるし、一度こっきり、一期一会の町もあるな。ロサンゼルスにはよく行った。行くたびに長っ尻になっちまった。そもそも、俺がこうして花を求めて放浪することになったのも、この町で起こったある出来事のせいだ。この物語は、そうだな、ムーンチャイルド・シリーズとでも呼ぼうか。月、太陽、星の順に読んでいってくれ。シークレットガーデンは時間軸からすると実は一番最初の話になるんだが、こいつはやはり尻尾ががいいだろう。物語世界の時間は、奇妙な進み方をするからな。今回はちいっと長い旅になるだろう。では、ヴォン・ヴォワイヤージュ、良い旅を。 |
さおりは、ロサンゼルスでタウン誌の記者をしている。ある日、取材で訪れたコーヒーショップで、見知らぬ少女から白い石のついたペンダントを預けられる。さおりの身の周りに不思議な出来事が起こり始める。さおりは、ムーンストーンに誘われるように、山沿いにある光あふれるコミューン、イシスの園へ向かい、儀式魔術師の透に出会う。だが、透はさらに遠くの世界へとさおりを連れていく。 ・・・この小説を読む |
さおりはリトルトーキョーの桜祭りで、日本から来た少年に出会う。一方、イシスの園では怪事件が起きていた。マーメイドやドリアードが庭園に現れ、セミナーの受講者を驚かしていた。困り果てたソング夫人に呼ばれて、さおりはイシスの園に向かうが、そこで出会ったのは……。姿を消していた透が戻ってきて、さおりは再び透と共に不思議の世界に旅立つ。 ・・・この小説を読む |
さおりに、新しい仕事が入った。今回のインタビューの相手は儀式魔術師。さおりはふと、思いつく。魔術師ならば、行方不明の透を探し出すことができるのではないか。魔術師はさおりの依頼を受けて、水晶球を使った探索を行う。透はどこにいるのか、そして、さおりは透を救い出すことができるのか。再び、さおりは魔術の世界を訪れる。 ・・・この小説を読む |
真由は、ロサンゼルスの大学に留学中。おとなしい性格で、ルームメイトの理恵の彼氏がやって来るたびにアパートから締め出されても抗議するだけで何もできずにいた。ある日、真由はバイト仲間の佐知に誘われて、山沿いにあるコミューン、イシスの園のセミナーに参加する。真由はそこで透と名乗る少年に出会う。透は真由に誕生日プレゼントだと言って、古い大きな鍵をくれる。その夜、言われた通り、鍵を握って眠ると、真由は、見知らぬ美しい庭園に立っていた。 ・・・この小説を読む |
ムーンチャイルドをめぐる物語はまだ続くが、このあたりで別の世界を紹介しよう。今度の物語は時間も空間も色々だ。現代のロサンゼルスの話もあるが、別の場所、別の時間もある。順不同。どこからでも、好きな物語から読んでくれ。 |
クレタ島の迷宮、ラビリンスとそこに住む牛頭人身の怪物、ミノタウロスをめぐる物語。クレタとの戦争に負けたアテネは、7年ごとに七人の乙女と七人の若者をミノタウロスの生贄に差し出すことを強いられていた。アテネ王の息子テセウスは、この苦役を止めるために、名前を変えて自ら生贄になることを志願してクレタにやってくる。それを知ったクレタの王女アリアドネはある計画を立てる。有名なギリシア神話の、その裏の話をクレタのミノス王の奴隷「王の耳」が物語る。 ・・・この小説を読む |
現代のロサンゼルス。留学生の菜摘は、友人からハウスシッターの仕事を紹介される。大学が夏季休暇中の住まいに最適だと、喜んだ菜摘だったが、入居後、奇妙な出来事に悩まされる。どこからともなく聞こえるオウムの鳴き声、夜になると昼とは全く違って見える前庭の風景。そして、菜摘はこの町をなんとなく憶えているように思う。生まれてから今まで、ロサンゼルスどころか、外国へは一度も来たことがなかったのに…。遠い過去を思い出すことは、奥深く暗い鏡をのぞき込むことに似ている。鏡の中に、菜摘は何を見出したのか。 ・・・この小説を読む |
一馬はロサンゼルスで九歳の娘を育てながら、リアルエステイトエージェントとして働いている。かってのホームステイ先の息子のアレクは、大学の演劇部の学生で、一馬を兄のように慕っていた。だが二人はそれぞれ問題を抱えていた。一馬のクライアントの契約が今一歩のところで「鬼婆」のために滞った。アレクは主役を得たものの、役づくりに苦労する。そんな折、美しい異邦人、マリールーが一馬の前に現れた。遠い太鼓の音が平和なカレッジタウンの夜に響き渡る。果たしてダウザーは正しい答を見つけだせるのか。 ・・・この小説を読む |
1916年、日本の劇作家、郡虎彦は、ロンドン大学の図書館で司書のアルバイトをしながら、新しい演劇の創造に取り組んでいた。ある日、閉館間際に上品な若い女が訪れて、書名も著者名もわからない本を探してくれと頼む。その本についてわかっていることは一つだけ、1912年のタイタニック沈没を予言した本だということだ。虎彦は依頼に応えようとするが、物語は意外な方向へ進んでいく。未来予知は可能なのか?そして、人は決められた運命の裏をかくことはできるのか。 ・・・この小説を読む |